竹内浩介 ベース講師のBlog

色々な音楽アドバイスを書いていきます。このブログは演奏家としてよりも、講師としての目線から書いている事が多いです。ホームページはhttp://www.insidebamboo.wordpress.com/です。

忙しい時のメンタルトレーニング

Cantik Musik School (チャンティックミュージックスクール) 堺市にあるベースが中心の音楽教室

レッスンは上手くなる方法を教えてあげることは出来ます。でも大概の教室のレッスンは月に2~3回、多くても週1回に30分から1時間という感じですよね。現実問題として毎日毎晩ずっとつきっきりというのは無理な話です。なので、当然レッスンに来ているだけでは上手くなりません。毎日少しずつでも良いので、練習しなければ決してうまくはならないのです。これは楽器に限らず、習い事に関してはほぼそうです。(まぁ何もしないよりはちょっとはうまくなると思いますが)

とは言え、他にお仕事をしていたり、家族がいたり、いろいろな都合でどうしても楽器にさわれないときはあると思います。こればかりは、仕方ないですよね。

そんな時にお勧めなのはメンタルトレーニングです。自分の弾くメロディーや、ラインを歌ってみたり、手拍子をとってみたり。いろいろなものを口ずさんでみて、この音程はなんなのだろうかとか、どんなコードなのだろうかとか、いろいろ考えてみましょう。そして楽器を弾いているつもりで手を動かしてみる、これだけでも随分練習になります。

もしあなたがボーカリストならば問題ですが、そうでない場合は歌が下手でも全然構いません。鳴っている音を意識的に聞くようにしましょう。とにかく自分が弾くものに対するイメージを徹底的に付けるようにしましょう。

電車に乗っているとき、お風呂に入っているとき、歌ってみる。踏切のなっている音を聴きながらリズムをとってみる等など。日常のことをなるべく音楽に取り入れるように工夫をしてみましょう。

このくらいならば忙しくて楽器を触れない時でもできますよね。

楽譜を読むのに必死で、多くの人はいきなり楽器をひこうとしています。その前にまず自分が弾くものイメージをしっかり持つようにしてみましょう。

このように普段の生活から楽器が上手くなるような生活を意識してみるっていうことも大切です。そうすると、脳もだんだん変わってくるものです。

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習い始めてから最初の半年までで心がけてほしいこと

Cantik Musik School | (チャンティックミュージックスクール) 堺市にあるベースが中心の音楽教室

この前ちょっと、難しいことを書いたので今回はちょっとわかりやすいことを書きます。当たり前すぎることかもしれませんが。

初心者で習いに来る人で、まず心がけてほしいことを書きたいと思います。

先生の事をよく聞く?それはそうですけど、初心者で習いに来ているのにいきなり先生の言うことを聞かない人なんてあまりいないですよね。

基礎練習をちゃんとする?リズムトレーニング?耳コピー?もちろん基礎練習やリズムトレーニングをやることも大切。それをしながらなんですが、まず初めの半年位で一番感じて欲しいのは「俺って、私ってこの楽器、結構イケてるんじゃない!」って感じてもらうことです。

いくら他人がいくら言っても、本人が本当に感じてくれなければ全く意味がありません。

これは楽器を習うに限りません。物事なんでもそうです。小さい頃の勉強でも、スポーツでも、絵でも、何でもそうですが、上手くなるかどうかは最初にそれが好きになるかどうかにかなり左右されます。

考えてみてください。勉強は全然出来ないけど、勉強めっちゃ好きです!!って言う子供はあまりいないですよね。好きになるかどうかは、まずは「自分って周りよりちょっとイケてるんちゃう」とか思うことです。逆に周りより自分が劣っているなあと感じると、それがコンプレックスになったりするものです。

体操や、勉強はコンプレックスになったりすると後々困るから、なんとかして苦手意識をなくそうと努力したりしますが、音楽など芸術的な事の場合は苦手意識が最初に芽生えてしまうと、大半の人が「まあ自分には才能ないし、辞めようか」って思ってしまいます。

なので、まず初めにやることは、自分ってちょっと上手いんじゃないかなって自分で感じることです。

ちょっとしたことでいいのです。まずは自分でそれを本気で感じることが大切です。

もちろん、その先も様々な壁にぶつかります。どんな楽器も初めて半年くらいで極められるものではありません。そんな甘いものではないので、続けて練習しなければ上手くなっていくはずはありません。上手くなれる方法はレッスンで教えられても、それをやりたいと思える気持ちはなかなか教えられるものではありません。続けて練習しようって頑張れるには、当然のことながらそのことを好きでいることです。物事が好きになるかどうかは、まず初めに、「自分はちょっとこれイケてるんじゃないか」と少しでも本気で感じることです。

まずは「自分、ちょっとは上手くなったんちゃう」って素直に感じて、どんどんその楽器を好きになっていってくださいね。

先生が、「最初に比べたら結構うまくなっているんじゃない」って言っても「いや僕なんか全然だめです。」って本気で悩んでいる人を見かけます。自分に厳しいって言うだけならば、問題はないですが、その楽器を練習することが嫌にならないようにだけはしてくださいね。

 

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(写真は本文とは無関係です)

 

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リコーダーは果たして、学校教育であれほど長い間やらなければならないのか。

Cantik Musik School | (チャンティックミュージックスクール) 堺市にあるベースが中心の音楽教室

この前、鍵盤ハーモニカに関してちょっと意見があると言いました。今回はそのお話です。

 

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まず、よく周りの方で小さい頃に楽器をやっていたら良かったなぁ、とおっしゃる方がたくさんいます。いや、やっているはずです。小学校や幼稚園で、カスタネット、タンバリン、ハーモニカ、トライアングル、すず、とかやりませんでしたか?または小学校の音楽会で結構活躍した人は、大太鼓、小太鼓。トライアングル、ティンパニー、アコーディオン、木琴、鉄筋などやったことがあるかもしれません。あんまり音楽の授業やらなかったなぁっていう方も、鍵盤ハーモニカと、リコーダーは小学校や中学校の授業でやったことがあると思います。

もしかすると、今の教育カリキュラムは変化しているのかもしれませんが、鍵盤ハーモニカは、だいたい小学校1、2年だけやり、その後小学校3年生くらいから、中学校が終わるくらいまで、ソプラノリコーダー、そしてアルトリコーダー、とかなり長い間リコーダーを使います。

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ここで、私が5年以上前からずっと思っていることを、言いたいと思います。リコーダーってあんなに長い間やらせなければいけない楽器なのか、という事です。前の記事でも書いたように、私はやはり鍵盤楽器をやらせることが一番だと思います。本当はピアノや、オルガンをやるのが一番いいことなのだと思うのです。しかし現実問題として、ピアノやオルガンを学校教育でやるのは難しいと思います。貧困層の家庭などはピアノやオルガンなんてとても買えるものではないでしょうし、練習もできません。

でも、鍵盤ハーモニカは全員、買っているのです。小学校2年生ぐらいまで使って以降、完全にリコーダーに変わってしまい、全く出てきません。何故なんでしょうか。

意見の誤解が無いように申し上げますと、リコーダーの授業を完全に無くせとは言っていません。むしろ、色々な楽器に興味を持たせるという意味では、取り上げたほうがいいと思うのです。リコーダーは比較的簡単に音が出せる楽器としては魅力的です。でもあれほど長い間(ソプラノとアルトを合わせたら7年くらい)やる必要はどうも感じません。せめて1、2年でいいんじゃないかなと思います。

せっかく買った鍵盤ハーモニカをもっと長い間やらせたほうが、良いのではないかと思います。

実際、私が小学校の時、音楽の授業でリコーダーを先生がお手本演奏しているのを聞いて、あんまりうまくないなぁ、と子供ながらに思った記憶があります。そりゃあそうです。だって3、4年の時は音楽の専門の先生ではなくて、普通の担任の先生がやっているのですし、学校の音楽の先生もほとんどの先生は声楽か、ピアノの専攻の方が多く、ピアノは弾けますが、リコーダーが専門で小学校の音楽の先生になったという方は全国的にも少ないと思います。(なかにはいらっしゃるかもしれません。その方にはすみません)そりゃあ、生徒たちも楽器に興味が出ないですよね。でも、鍵盤ハーモニカはピアノが弾ける先生ならば、小学生にはある程度は教えれます。

それに、あれだけ長い間リコーダーを授業でやらせているにもかかわらず、習い事でリコーダーをやらせる家庭というのはあまり聞いたことがありません。もし鍵盤ハーモニカをもう少し長い間やらせて、レベルをもう少し高いところまで教えるのならば、じゃあピアノでも子供に習わさせるか、と言う家庭も増えるかもしれません。そうしたらもっと一般に音楽が広まるかもしれません。(ここまでうまくいくかはわかりませんが)

サックスなどをされている方で、リコーダーは息継ぎや押さえ方は役立ったという方も聞きますが、サックスってやり始めるのは、リコーダーを長い間やってたからサックスでもやろうって思う方は少ないですよね。やっぱりサックスをやり始めるのはサックスに憧れて始める方がほとんどだと思います。

もちろん鍵盤ハーモニカの授業でメロディー、ハーモニーリズムを同時にやるなんて高度なことはできないと思いますが、今のリコーダーをあれほど続けるよりはもう少し高度なことを教えることができるのではないかなと思います。簡単なコード(和音)なども自ら弾くことで感じることもできると思います。

そして、何度も言うようにリコーダーを完全になくすわけではないので、リコーダー自体は買ってもらうわけなので、全国のリコーダを作っている方々にも問題はないと思います。

鍵盤ハーモニカの授業を続けることによって不安な部分は、リコーダーに比べて鍵盤ハーモニカは重くて大きいということです。その部分は子供たちに少し負担があるかもしれませんが、そこはなんとか頑張って軽量化の鍵盤ハーモニカを開発するなどして、取り入れていただきたいものです。

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私のこの意見、どうでしたか。この記事はわたくし個人の意見であり、反論、異論があるかもしれません。もしあればお聞かせいただけたらなと思います。気に入っていただけたらシェアしていただけたらなと思います。

 

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こぼれ話2 色々な鍵盤楽器について

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ピアノ

鍵盤楽器と言って、真っ先に浮かぶのはこれでしょう。楽器の王様とも呼ばれています。(ちなみにヴァイオリンは楽器の女王と呼ばれています。)一般的には鍵盤は88あります。ピアノのもともとの名前は、ピアノフォルテです。ピアノ(弱い音)からフォルテ(強い音)まで出せるという意味です。

普通ピアノといえばグランドピアノをさしますが、アップライトピアノというのはスペースを取らないように弦を縦に貼ったものです。

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グランドピアノ

 

 

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アップライトピアノ

 

オルガン

大きく分けて、パイプオルガン、リードオルガン、電子オルガンがあります。ピアノとの大きな違いは、ピアノは楽器の中に張った弦を叩いて鳴らす、打弦楽器なのに対し、オルガンは風圧で音を出す仕組みの気鳴楽器です。モーツァルトはオルガンのことをあらゆる楽器の中で王様と言っています。

オルガンを電子化したものが、電子オルガン、ピアノを電子化したものが、電子ピアノです。エレクトーンというのは電子オルガンのヤマハの商品名のことです。

 

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パイプオルガン

 

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リードオルガン

 

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電子オルガン

 

 

アコーディオン

楽器についている蛇腹(じゃばら)を伸ばしたり縮めたりして空気を送り込み鳴らしています。なので、これも気鳴楽器です。鍵盤がピアノのようになっているピアノ式アコーディオンの他にも、ボタンで音を鳴らすボタン式アコーディオンなどがあります。学校で使うのはピアノ式のが多いと思いますね。ちなみに、ボタン式アコーディオンバンドネオンというのは、違う楽器です。

 

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ピアノ式アコーディオン

 

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ボタン式アコーディオン

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バンドネオン

 

 

鍵盤ハーモニカ

小学校の低学年でよくやりましたよね。ハーモニカと同じく金属のリード(金属の板)を呼気で鳴らすものです。鍵盤楽器である以外に、ハーモニカと明らかに違うのは、ハーモニカは息を吸うことによっても音を、出すことができますが、鍵盤ハーモニカは吹くことによってしか、音は出ません。

ピアニカというのは鍵盤ハーモニカのヤマハの商品名、ピアニーというのはZENONの商品名、メロディオンというのはスズキの商品名です。

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鍵盤ハーモニカ

 

その他にもありますが、ちょっとマニアックな楽器になりますので、この辺で。

 

 

ベース専門の私がなぜ鍵盤楽器について書くのか。

鍵盤楽器は非常に優れた楽器だからなのもあります。もちろんほかの楽器が優れていないわけではないですが。音楽をやっている方ならわかると思うのですが、音楽は大きくメロディー、ハーモニー(コード、和音)、リズム、の3つで出来ています。その3つを1人の演奏者が、同時に出せる一番簡単な楽器が鍵盤楽器(特にピアノ、オルガン)だと思います。唯一の欠点は調律師に頼まないと、自分では音程(ピッチ)が操作できないくらいですね。

なので、ベース専門の私が言うのもなんですが、もし、小さい子供に何か楽器をやらせる場合は、断然ピアノまたはオルガンがお勧めです。(ヴァイオリンも音感がつくのにはいいですけど。)もちろん、その子がどうしても特定の楽器がやりたいっていう場合はその楽器をやらせるのが一番良いと思いますが。

 

別の機会に鍵盤楽器(鍵盤ハーモニカ)に関してちょっとした意見を書きたいなと思いまして。今回はその前置きです。

 

 

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自然体な動きに関して

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この前の記事で述べた、いかに自然体で演奏できるかについて。

自然体で演奏するには、できるだけリラックスした状態で力まず演奏することです。

私が生徒さんによく言うことはまずは、なるべく無駄な動きはしないように練習しましょう、ということです。

誤解がないように言うと、自然と足などでリズムを刻んでいたり、ゆったりと体が音楽に合わせて動いているのは、全く問題ないのですが、わざと小刻みに動いたりするのは良くないです。

よくライブのパフォーマンスなどで、いろいろなオーバーアクションをしているのは、自然体で弾けるようになった後の話です。アクションをしてもプレイに影響が起きないくらい練習しているのです。

習いに来られる方のほとんどは、最初ベースを弾いてみてもらうと、かなり無駄な動きが多いです。ベースの場合なるべく左手の手首の動きは少ないほうがいいのです。

ベース音が動いていたら、左手首はできるだけ動かさないにこしたことはありません。

無駄な動きが多いということは当然その分だけリズムも遅れがちになります。

特にウッドベースの場合、無駄な動きが多いと、音程も取れません。

一見、左手がバンバン動いている演奏者を見ると派手でかっこよく見えますが、あのような弾き方をしていたら、最後は腕や手首を痛めるだけです。

ベースやギターの場合最初はバンドスコアでタブ譜を見て演奏するって言う人が多いと思います。もちろん最初はそれで構わないのですが、タブ譜の動きよりもっと動きやすくスムーズに弾ける運指があったりします。なので、ちょっと譜面に慣れてきたら、できるだけ左手を動かさないように弾ける運指を自分で探すようにしてみましょう。タブ譜は、もしあなたがこの先上手くなりたい、という気持ちがあるのならば、できるだけ早く卒業しましょう。

音符を見たら一見非常に難しそうと思うフレーズも、運指が楽にできたら意外とすんなり弾けることも多々あるのですよ。

初めて習いに来られる方の演奏でよくあることは他にもありますが、それは次の記事で。

 

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たまにされる質問(こぼれ話)

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生徒さんからたまに聞かれる質問です。

ウッドベースコントラバスって違うんですか?」

答えは同じものです。呼び方が違うだけです。

ウッドベースというのは和製英語です。

アメリカではUpright Bass(アップライトベース)またはDouble Bass(ダブルベース)と言います。

コントラバスというのはドイツ語起源の呼び名です。

主にジャズをやっている人はウッドベースという呼び方をすることが多いです。

クラシックをやっている人、オーケストラの人などはコントラバスと言うことが多いように思います。

アコースティックベースという言い方をするときもありますが、これは本来は違う楽器です。

ジャズでは主にピチカート奏法(指で弾く奏法)が多く、クラシックでは主に弓(アルコ)を使って弾く奏法なので(もちろんジャズで弓を使ったり、クラシックで指で引く場合もありますが)、クラシックの方が弦高が高かったりすることが多いですが、弾いている楽器は呼び名が違うだけて同じものです。

ちなみに、音楽をやっていない一般の人にはコントラバスと言うのが一番伝わりやすいです。多分音楽の教科書に出てくるからだと思います。

 

それと、弓ですが、当然バイオリン用、ビオラ用、チェロ用、コントラバス用がありそれぞれ違います。

弓の重さは

コントラバス>チェロ>ビオラ>バイオリン

となります。重低音で響かせなければいけないので当然そうですよね。

でも弓の長さは

バイオリン>ビオラ>チェロ>コントラバス

となります。

なので、楽器用でない弓で弾くのはやめましょうね。楽器を傷めてしまいます。

 

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緊張に関して

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まず初めに、言っておくことは、かなり長文なこと。

そして、ここに書いていることはあくまでも習っている生徒さんや、今から音楽を勉強したい方に向けての記事です。プロのミュージシャンや、バリバリ音楽活動されている方にとってはそんなこと当たり前じゃん、っていうことが多いと思いますのでお断りしておきます。

 

レッスンの教室などで、発表会はどこでもよくあると思います。私は発表会の時に、特に初心者の生徒には「本番はそんなに緊張しなくて、楽しんでください。たとえ失敗しても今までの練習が無駄になるわけでは決してないので」というようなことをどうしても言ってしまいます。

これは何故かと言うと、生徒さんにとって、発表会は初めての経験のため、緊張で舞い上がってしまいガチガチになり、弾けなくなってしまうということのないようにするためです。よくギターの生徒さんとかで、緊張で手が震えてピックがうまく使えなくなっているって言うシーンをよく目にします。

もちろん、発表会で上手く弾けなくても死ぬわけではありません。失敗したら、何クソと思い、次はうまくやってやるぞという気持ちの持ち主ならば、何も問題はないのですが、失敗して凹んでしまい、もうその楽器を練習する気が無くなってしまったら、せっかく今までやる気で楽器をやっていたのにもったいないですよね。なので、特に初心者で緊張しそうな方には先程のようなことを言うようにしています。

 

ではプロは緊張しないのか?そんなことはありません。生徒さんたちに、「たくさん発表会とか出て経験して緊張しないにようにしたいです。」って言われる時がありますが、その発表会では緊張しなくなるかもしれませんが、場所やメンバー、様々なシチュエーションが変われば緊張します。

実際、緊張感のない演奏は聞いていてあまりいいものではありません。ひとつのステージを作っている最中は色々な事にアンテナをはっていなければいけないので、脳が緊張していないと、ダレてしまってよくありません。

しかし、プロは緊張したからといって手が震えたり、硬直したりはしません。筋肉は緊張していないのです。良い音楽を作り上げようと緊張はしていますが、体は緊張していない。芸術的な緊張と筋肉の緊張は違うのです。プロは、自身をコントロールすることが経験や、練習によりできているのです。

レッスンでは、なるべく体は自然体で練習するのが良いと伝えていますが、それはそういうこともあります。

初心者の生徒さんでも「○○みたいに弾きたいです」っていう方はたくさんいています。とても素晴らしいことだと思います。でも、大概の方は、○○みたいに弾くと意気込み、力んだり、余計な力が入っている方がたくさんいます。そうではないのです。なるべく自然体で弾いたほうが、良い音がします。

私はドラムには詳しくないですが、多分ドラムでも熱いビートを叩いていても、実際、体に変な力はあまり入っていないと思います。

自分がイメージしている演奏を、自然に自分の体をコントロールして楽器を演奏するができる(もちろん難しいことではありますし、これには何年もかかります。)ようになるために、しっかりイメージして練習するのです。ただただ意味なく楽器を何時間も触っているだけではあまり意味がありません(最初の初心者の段階ではそれでもうまくなるかもしれませんが。)

では自然体で弾くにはどのような方法が良いかというのは次のコラムで。

 

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